インフルエンザに見るリスクコミュニケーションの問題(RS-84)

投稿者: 投稿日時: 2009/09/24 8:44:22

日本人はおそらく世界で一番健康について神経質な国民でしょう。だからこそ、平均寿命世界一が成り立ったともいえます。まあ、本当のところは草食傾向の食生活が原因だと思いますが。

さて、新型インフルエンザ騒動が続いています。死亡者が出てきたからです。しかし、インフルエンザに限らず風邪でも基礎疾患のある人や老人乳児は死亡することがあるのです。従来のインフルエンザよりやや死亡率は高いかもしれませんが、診断がつかないうちにタミフルを使えという厚生省の指導もどうかと思うのです。

BSEの時もそうでした、牛の全頭検査はそれはそれでいいことですが、米国産牛の輸入禁止については、当の米国で人にvCJDが出ていないところを見るとオーバーな処置だったような気がします。

ある時期英国に1日でも滞在したら献血禁止などというのも、健康のためなのか、エイズ薬害事件で逮捕者を出した厚生省の恐怖による責任転嫁とみられなくもありません。

なぜこういうことをいうかというと、資源は無尽蔵ではありません。エコというのも資源の節約という面があるのですが、そうした時代に、リスクの可能性があるというだけで無害なものを廃棄するという態度が問題なのです。

しかもそれは国際的な態度ではなく、一国主義なわけです。政治外交では国連中心主義といっていながら、健康問題では一国主義を貫く一貫性のなさが問題です。

同じようなことはリコンビナント食品にもいえます、薬物の分野ではリコンビナントアルブミンのほうが人アルブミンより無害だといっておきながら、食品では自然食品がいいという、どう考えても非論理的でしょう。

つまりわが国の保険政策は感情論と机上の論理に毒されているのです。厚生省には臨床医がきわめてすくなく、患者を診たことのない医者が医官として仕切っているからなのです。

ですから、インフルエンザの疫学でも厚生省内部の女医さんが国会で痛烈に批判していましたよね。まさにあのとおりです。

以上のような混乱はどこからきたかといえば、リスク評価が科学的でないのと、リスクコミュニケーションスキルが足りないからです。リスク評価には必ず費用効果の観点が必要です。

なぜなら、危険を防止するもっとも有効な方法は何もしないということであり、また危険なものをすべて排除していくことだからであり、それでは生活が成り立たないのは自明なことだからです。

コミュニケーションがうまくいかない原因も、マスコミがたとえば、一面トップで百万回に1回もおこらないようなHIVの輸血感染を書きたててみたり、フライデーという写真雑誌までが、新型インフルエンザが輸血で移るから第三のエイズだなどと寝ぼけたことを書いてみたりするレベルの低さにもあります。

そもそもインフルエンザが輸血で移るなどといいますが、患者さんがインフルエンザにかかる場合、血液感染と医療関係者や見舞い客からの空気感染とどちらが可能性が高いと思いますか?

こうした考察がないがしろにされて、木を見て森を見ない態度がわが国の保険行政を二流にしているといっても過言ではありません。


これまでのコメント

  1. 匿名 :

    日本にはそれだけ余裕があったということでしょ
    本当に余裕があるかな

  2. 匿名 :

    厚生労働省の役人がばかなのはよくわかりました

  3. 匿名 :

    たしかに普通のインフルエンザでも結構死にますよねえ

  4. 匿名 :

    リコンビナント食品は何がダメなんでしょうね
    詳しい方教えてください

  5. 匿名 :

    検査陰性でもタミフル投与ということになると、予防的にもらう人が出てきますね。耐性促進の問題はありませんか?

  6. 匿名 :

    ワクチンも日本では効果より稀に起きる副作用に関心が集中しますが
    石橋をたたいてわたらないという感じ
    麻疹が大学生に流行したのも
    副作用の問題で彼らが子供の頃ワクチンが任意接種だったからでしょ

  7. 匿名 :

    そういえば心臓ペースメーカーが誤作動するからといって電車ないでの携帯電話使用をしつこく禁じているのも日本だけらしい
    世界中で携帯電話による誤作動の報告は皆無だって
    どうしてここまで細かくあり得ない可能性まで追求するのかな
    責任に対する我々の考え方の誤りではないだろうか

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