派遣労働者・同一職務・同一賃金の算数

投稿者: 心配症老 投稿日時: 2009/08/16 18:42:33

本日のNHK・日曜討論の番組で各党の政権公約の中で、自民党・細田幹事長は「非正規雇用の待遇改善として、同じ仕事をしている労働者に対して、正規労働者と、同一賃金とすることを、政権確定後、直ちに実施する為の法改正を行う}と発言された。

此の発言は、現在の非正規雇用者の低所得・格差の解消を願う観点からは、歓迎すべき内容である。然し、此の発言は、実行上、理論的に大きな矛盾を含んでおり、実現は不可能であることを、誰も、認識していない事は、誠に遺憾である。

即ち、パート・アルバイト以外の非正規雇用者の大半は、「人材派遣業者」経由により派遣された「派遣労働者」である。派遣労働者に対する、賃金の支払いは、雇用先企業から支払われた経費金額から、人材派遣会社の「経費」を差し引いた金額が支給される仕組みに成って居る。その「経費」の額は、約30%と謂われている。

従って、雇用先企業は、同一職務・同一賃金の原則で、人件費を計上・支払いしたとしても、「人材派遣会社」を経由すれば、「派遣労働者」の手元には、「-30%」程度しか届かない事を意味している。

それを解消する為には、雇用先企業は、「同一職務・同一賃金」+「人材派遣会社の取り分・30%」を上乗せして支払うか、人材派遣会社が経費・利益を「零」としなければ、細田幹事長の主張は成り立たない事は、誰でも、容易に理解出来る事である。

以上の実情に就き、細田幹事長の発言は、誠に、理屈に合わない、単なる選挙活動を意識したリップサービスに等しく思われ、誠に、遺憾である。

従い、この問題を、本質的に解決する為には、「人材派遣法」を見直し、特殊職務以外、特に製造業種への派遣は原則禁止とするなり、抜本的対策が必要と考える。小泉政権時による、人材派遣業種の拡大を実現した「規制緩和」の弊害是正を真剣に検討願いたいと期待する次第である。

「人材派遣」の雇用形態を、持続・維持する事を志向するなら、派遣先の斡旋は、「ハローワーク」等の「公的機関」に担当させるのも、考え方として検討に値すると思う。


これまでのコメント

  1. 匿名 :

    心配症老さんの言う通り。細田幹事長の発言を昼のニュースで見かけたが、「今頃何を言っている」と思った。その後、注意してニュースを見ていたが、二度と目にする事はなかった。局としても、馬鹿馬鹿しいので採り上げなかったのだろう。

  2. 匿名 :

    とにかく先ず、濡れ手に粟的ピンハネ人材派遣会社を、この世の中から放逐しましょう。むかしから製造現場には”期間工”と呼ばれる、同じ仕事をしながら賃金格差のある労働者が存在し続けて来たのは厳然たる事実です。しかしその期間工はすべて、会社の人事総務部が自ら求人広告を出し、汗水流して採用し、会社として主体的に期間工の面倒を見てきたのです。そこには、採用する人間と雇われる人間との間に、血が通っていたはずです。たとえ生産調整のために已む無く辞めてもらう時も、直に寮から追い出すようなことはしなかったはず。今日の労働界に惨状を齎している大きな要因は、汗水流さない人材派遣会社の存在と、汗水流すことを忘れてしまった各企業の人事総務部門にあるのではないでしょうか……。

  3. 匿名 :

    「人材派遣会社」を経由すれば、賃金格差は、仕組み的に、避けられない事実。
    人材派遣業は、社会資本的に考えた場合、労働対価・人件費の搾取的な作用・機能とも考えられ、労働人口の健全な経済生活を図るため、真剣な検討が望まれる。

  4. 匿名 :

    人材派遣業者の大手パソナに、元総務大臣経験者である竹中平蔵氏が、取締役に就任するとの報道を見た。

  5. 匿名 :

    以前働いた”トライアロー(人材派遣、ハローワーク紹介)”では3重派遣で
    行政システム九州が100万円で日本自動化開発に出し、77万円で福岡の地元b社(社名わすれた)に出し、b社がピンはね(27万円)。
    トライアローに50万円で出し、私の賃金は28万円(1月に160時間(最低労働時間)220時間を越えないと残業代が貰えない)。
    行政システム九州社員は私たち派遣社員を朝9時から22時まで拘束。
    休日は行政システム九州社員の都合で出される。
    1月実働時間320時間。
    b社は何もしていない。名前をかしただけ!
    5年前に経験したこと。

  6. 匿名 :

    派遣元責任者の資格を持つものから一言申し上げます。
     
    同一職種、同一賃金では、派遣会社はなくなりません。
     
    会社にとって、30万円の正社員を雇うなら派遣社員に21万円派遣会社に9万円を払う方式の方が、ボーナスも有給も無く、そして何よりも、解雇が出来る事が最大のメリットになっているからです。
     
    法律の改正は、同一職種、同一賃金プラスボーナス分のメリットと、解雇手当3ヶ月分の給料が上乗せする位高ければ、企業も正社員を取るか、派遣会社に頼むかを考える事となりますし、派遣社員の気楽さを取るか正社員の不自由さを取るか考えるでしょう。

  7. そう :

    派遣元責任者の資格を持つ方

    おっしゃるとおり。
    同一賃金とは何も「月毎の賃金(or日給や時間給)」ではありません。
    ボーナス分や法廷福利費(会社負担の健保、厚生年金保険料、労災保険も)も含む概念であるべきです。(更に採用経費等も)
    そのあたりを誤魔化し続けて言葉が飛び交っています。
    直接雇用では一般的に実質本人に渡す分の1.5倍が実質必要な「賃金(人件費)」と言われます。
    それよりも安ければまだ派遣の方を取りたがるのが企業の論理なのです。
    そこまで追求していかないと「同一労働同一賃金」にはなりません。

  8. 匿名 :

    派遣業法が雇用を破壊したのは確かである。
    簡単に考えても、派遣業は女衒ではないか。労働者が搾取されるだけだ。
    また、企業にとっては景気が悪化したときの緩衝装置であり、派遣労働者は都合のいい男女ということになる、

  9. 匿名 :

    われわれ国民が、求める「同一職務・同一賃金」とは、労働者個人ベースでの、実質賃金の同一化を、意味して居ります。
    従い、少なくとも、人材派遣業者による約30%の受領分は、絶対に避けなければならない「障害」です。仕事口を紹介するだけで、継続的に経費を受け取る業務の仕組みは、正しく勤労者の収入を侵食する、搾取の仕組みです。30%の中には、当然、社会保険等の分担金も含まれる事も在るかも知れませんが、その中には、人材派遣会社の「利益」が含まれている事は、隠しようがない事実です。
    格差是正の為、人材派遣業の制限を求めたいと思います。
    人材派遣業は、派遣労働者の吸血鬼?

  10. 匿名 :

    法律を悪用する金の亡者を助ける自民党の政策。
     
     
    派遣業とは、資格を必要とする職業や高い技能の社員を一生高いコストで雇う事を緩和する為に出来た法律だが、この考え方が、拡大解釈して、実質労働者にまで適用された事に問題の発端がある。
     
     
    働く人の働き方の自由なんて言っちゃって、やってる事は同一職務、低賃金労働にしてしまった。
     
     
    派遣業法改正のポイントは一つ、会社の社長から新入社員の平均年収で、派遣社員の年収を決めるが、金額の平均で決めると社長1000万と新入社員240万とすれば620万円となってしまうから、社長1人と新入社員が9人とすれば、1000+2160=3160となり人数で割れば、316万となるから実質労働者としては妥当な事でしょう。
     
     
    更に中堅社員の年収も平均化していけば、会社の平均給料が判り、会社の労働者への誠実さも判るし、意欲的に仕事をしたい人や消極的に仕事をしたい人の仕事の働き方の自由と言うものがはっきりしてくるでしょう。
     
     
    しかし、新入社員より低い賃金が、派遣労働者としての扱いとは思えませんので、法律では、その会社の新入社員以上の年俸を時給ベースにして、それに、人材派遣業の利益を明確にして支払う法律にして、罰則規定は、派遣先と派遣元の両方にかける必要があります。

  11. 匿名 :

    又もや、細田幹事長は18日のTV朝日のニュース・ステイションで司会の古館氏との対話で、「同一職務・同一賃金の法制化」を力説された。何と、労働市場・経済の実態を知らないで、躊躇いも無く・強く述べられているのには、驚いた。国政を代表する政治家の不勉強・不見識・無責任さには呆れた次第である。

この記事にコメントする(公序良俗に反するコメントは予告なく削除することがあります)

カテゴリー

投稿文へのコメント

 

2009 年 8 月
« 7 月   9 月 »
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

携帯電話からのアクセス

Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project. ログイン