田原氏の小沢降しへの妄執

投稿者: bksyuya 投稿日時: 2009/03/30 3:11:57

今回の西松建設事件において、サンプロ、朝生を見るにつけ非常に奇異に感られることは、良くも悪くもある種のオピニオンリーダーである田原総一郎氏の小沢降ろしへの尋常ではない妄執である。

今回の西松事件の本質は、多くの識者あるいは元検事の方々が指摘されているように、今まさに政権交代が行われようとしているその時に、従来から政権与党である自民党にも同様なケースの議員が多数いるにもかかわらず今までにはありえなかった逮捕理由(形式犯)で職務権限のない野党党首の秘書のみが恣意的に逮捕されたこと。

その後の検察側の多くの恣意的なリークとそれを受けたマスコミの一方的な報道によって世論操作が行われその結果政治の流れに非常に大きな影響を与えたといったことに在る。

①政治資金規正法あるいは企業献金の問題は当然重要であり改善していく必要は多いにある。しかしながらその問題と、今回のような②明らかに検察の政治介入と思われるような恣意的な逮捕、起訴が何を意味するかということとは別に考えなければならない。そして後者ほうが民主主義を脅かすより重大な問題である。

①について私の政治献金に対するの考えを述べておきたいと思う。
まったくのざる法である現在の政治資金規正法を作り直し企業・団体献金は廃止あるいは今以上に厳しい制限をつけるべきであるというのが私の考えかた、私の立場です。

しかしながら、よく言われるようにたとえば「企業は利益追求を最優先するため見返りを求めて献金するのだから企業献金には賄賂性がある」とか「悪」であるとかその様なことを理由とするものではありません。

あえて誤解を恐れずに言えば、個人献金だろうが団体献金だろうが、見返りを求めない浄財だなんていう人があったらそれは悪質な偽善者である。

一個人が政党や議員の主義主張や政治姿勢に賛同して献金をする場合でも、その政党や議員を支援することによって自分や家族、社会や国が幸せになり豊かになると思えばこそでありそれは正に自分たちを幸せにして欲しいといった見返りを求めているということに尽きる。

見返りを求めない献金などというものはないのである。

従って、現在のような政治資金規正法の中においては西松建設が公共事業受注を目的として献金をしたこと自体は法律の範囲内であれば、当然のことであり何の問題もない、企業の存在意義から言っても至極当然のことである。

さらにこのこと自体は、自民党に対する経団連や日歯連等を含めた多くの企業・業界団体の献金の目的と本質的には何も違いはない。

また、味噌もくそも一緒にするなといわれるのを承知で言わせてもらえば、公共事業受注企業の場合の献金は我々が払った税金で得た利益を政治家に還流することになるからいけないと言う人もいるが、仮に公共事業とはまったく関係ない企業があったとしてもその企業の献金の原資は当然商品価格等に組み込まれていたり仕入先や下請け等の関連企業から掬い取られているのだから税金で払うか購買行動等の中で払うかの目くそとはなくそ程度の違いでしかない。

従って、ここで問題にしなければいけないのは、献金側が見返りを求めるかどうかといったことではなく、受けた側の政治家が、どのような行動を取り、それがベンサムの功利主義を持ち出すまでもなく、少数者を犠牲にしないといった私的不可侵領域を担保したうえでの最大多数の最大幸福に反しないか否かといったことである。またそれを見極めることである。

すなわち企業献金廃止または制限すべきといった私の理由は、一企業・団体の献金による政治家への影響力が、その企業あるいは団体を構成する個々人の総意とはかけ離れている場合や、他の個人献金者の影響力とは比べ物にならないほど大きな場合が往々にしてありこの事により民主主義政治における個々人の平等性が崩され最大多数の最大幸福が担保されなくなる可能性が大になると言う1点についてである。

②この意味において今回の西松建設事件は、秘書が献金の原資を知っていたか否か、あるいは多額の献金をもらい続けてきたかなぞということはどうでもいいとまでは言わないが、検察の言うような看過できない悪質かつ重要な問題ではない、重要なのはその結果多くの国民が不利益を被るようなあるいは不幸になるような行為を政治家がしたかどうかということである。

すなわち、斡旋利得や贈収賄に当たる行為をしたかということである。これは、今回の検察の記者会見で、わざわざ二人も出席して現在のところ証拠も持っていないし立件は無理だということを間接的に証明してくれているのでありえないと思われる。

それにもかかわらず、恣意的なリークの繰り返しと一方的な報道により世論を小沢ヤメロの方向に持って言った検察とマスコミの政治的意図あるいはこれまでの状況を全て承知でヤメロと言っている田原氏の意図には何か不可思議ささえ感じられる。

すなわち、田原氏のこれまでの検察の不正や情報操作許すまじといった主張やまともに裏も取らずにリーク情報を垂れ流すマスコミに対する批判とあきらかに矛盾している。

もしここで、小沢氏が検察や、マスコミに白旗を上げて党首を降りたならば今後、政治家だけではなく田原さんあなたを含めた(あなたはやられないことになっているんなら別ですが)ジャーナリストもいつ何時釈然としない理由で逮捕されるかわからないといった恐ろしいことになり、検察が政治の動向や世論を好き勝手に操作しうるということになりはしませんでしょうかこれこそが民主主義にとっての最大の危機です。

最後に頭山隆氏による西松献金事件「検察リーク」に違法性はないか (1)~(3)へのリンクを張っておきます。

http://www.data-max.co.jp/2009/03/post_4976.html
http://www.data-max.co.jp/2009/03/post_4983.html
http://www.data-max.co.jp/2009/03/post_5010.html


これまでのコメント

  1. 匿名 :

    この論壇にアクセスする方のレベルの高さが伺える、まことに理路整然とした投稿の内容に感服しました。

  2. 心配老 :

    賛意を表します。

  3. 今田勇三 :

    私もまったく、同じように考えます。私は民主党の党員でも小沢一郎の信奉者でもありません。ただ、日本にとって政権交代がどうしても必要だと思っている一般市民です。

    今回の検察のリークによるマスゴミの世論捜査は許しがたいものがあります。官僚の見えざる圧政からの脱却のために、絶対に、政権交代が必要だと更に強く思いました。

    そのためには小沢さんは代表をできるだけ長く続ける事が必要です。また、何があっても政権交代をしなければなりません。国民は立ち上がるべきだと思います。

  4. 匿名 :

    @ 今田勇三:
    >小沢さんは代表をできるだけ長く続ける事が必要です。また、何があっても政権交代をしなければなりません。国民は立ち上がるべきだと思います。

    代表辞任が早ければ早い程、民主党の傷は浅いと思うが。
    遅くなれば成る程、国民の信頼は遠ざかると思うが。

  5. bksyuya :

    @ 今田勇三:私自身も、政治的には無党派の立場であり、今田様他皆様方のご意見を是々非々の立場に立って拝見させて頂いてきました。
     しかしながら今回の西松建設事件に関しては、発端も経過もあまりにも奇奇怪怪でありさらに、何か数年前の郵政選挙におけるマスコミ操作に通じる胡散臭さがあることを感じたこと(このことは、気が向いたら投稿するかもしれませんが)より駄文のそしりを受けるのを承知で投稿させていただきました。
    漆間氏を官房副長官に起用、オフレコ発言、そして先だっての内閣人事局長へのごり押しといった流れを見ると単に検察の暴走といったことでなく官邸がらみの国策捜査の可能性が高いと思われます。
    検察=正義の具現者、小沢氏=金権政治、ダーティーイメージといった先入観を利用してスケープゴートにし未曾有の危機といわれるほどの大不況の中で職を失い食うや食わずで困っている人々の多いこのタイミングを狙ったかのように秘書逮捕、億単位の金が小沢氏に・・なんて報道されれば、一度にその不満は小沢氏に向く。これも自民の思う壺、このような切羽詰った状況がスケープゴートを作り上げるには一番適している。
    遅ればせながらご返事まで。

  6. 源五郎 :

    凡そ賛同します。見返りを求めない浄財はないとの事ですが、異論があります。浄財は善の心です。(がんばれ民主党!!)のコラムに意見として少し触れていますが、浄財は献金や寄付行為になります。交通遺児、障害者、檀家など、企業も個人も寄付行為やボランティアにも参加しています。私自身、盲導犬協会に寄付をしたことがありますが、見返りなどありませんし、考えたこともありません。企業も僅かながら利益の一部を善性に使ってもらいたい気持で献金している社長も知っています。無償の愛です。献金行為が結果を考えているなら別ですが、企業に還流していくのは結果です。私自身は企業献金が浄財(善の心)ならば、するべきと思うのです。これは政治家と企業の倫理の問題です。浄財に見せかけた賄賂が想定されるから、規制しているものです。ザル法といわれる立法府の都合の良い法律が結果として、自分で自分の首を絞めることになる。厳格な規制ができないから、個人献金にする。それが根本ではないでしょうか。

  7. bksyuya :

    @ 源五郎:
    まず、表現力不足により私の意図していることをお伝えし切れませんでしたでしたことをお詫びいたします。
     私も全ての寄付行為において「見返りを求めない浄財はない」とは思っておりません。
     まず第一に「①について私の政治献金に対する考えを述べておきたいと思う。」と前置きしているように「政治献金」について述べているのであって寄付行為全般について述べているものではありません。 私も源五郎様が言われるように「見返りを求めない」善意の寄付というものはあると思っております。 第二に「善意の政治献金がない」といっているのではなく、「見返りをを求めない政治献金はない」といっているのです。さらに政治献金において見返りを求めた献金だからといった理由で善意の献金でない「悪」だと決め付けることがおかしいといっているのです。
     政治献金というものは色々な寄付の中でも、より能動的なものであり、政治への積極的な参加といった意味合いを強く含んでいるものと理解しております。見返りを求めない無目的な献金こそ無責任で危険なものになりかねません。(違法な目的でもいいのかなんて揚げ足を取らないでくださいネ(^^;)また 誤解なきよう「見返り」という言葉の意味は私の投稿を見ていただきたいと思います。源五郎様の後半のコメントは私も大筋では賛同するものですのであえて述べません。

     最後に、寄付行為について私見を述べさせていただきます。
     他人に善行を施すということは、他人のためではなくその善行によって自らが救われんがためであるということを心せねばならない。 ブッチャケテ言うのなら、困っている相手を助けるという行為は、相手のためにではなく、自分の助けたいという気持ちを満足させるためにしているのだ。ということを常に心せねば、偽善に陥るということです。

    善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや

  8. 源五郎 :

    bksyuya 様
    こちらこそ、深い意味を考えず、さらっと読んでしまい申し訳ありません。見返りの意味を広義の目的と考えれば、納得できます。まさに仰るとおりです。会話であればおそらく読み取れたのではないかと感じます。私は中国古典を愛読しております。仏教の教えも入りかけの段階です。歎異抄も少し読んでいますが、心理学でいう形而上の世界で、頭が悪いのか中々理解できずにいます。わざわざありがとうございました。

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